【第2部 講演会】
第2部は講演会。テーマは「次世代を担う人財を育成しよう!」。
講師を務めてくださったのは日産財団常務理事の曽根公毅さん。早大理工を卒業され、同じ理工卒の当会の加瀬幹事長とはマブダチとのことです。
グローバル化が進む今日、世界で活躍できる人材をどう育てるかが、企業にも大学にも問われています。
ご自身も、かつての勤務先である日産自動車で海外勤務を長く経験され、外国人と仕事をともにされた曽根さん。外国人から見て、日本人ビジネスマンは「会社に献身的」「チームワークを重んじる」などの良い点もあるとしつつ、他方で、以下のような欠点があると指摘されました。
▽激しい議論をしない
▽ルールがあると何も考えずに従う
▽モノを考えず現状肯定する
▽おかしいと思っても挑戦して変更しようとしない
「自分の意見をきちんと主張できなければダメ」
「日本企業の3S会議(Silent,Sleep,Smile)は通用しない」
「企業に貢献できるのは『人財』、ただ会社にいるだけの人は『人在』、給料ドロボウは『人罪』」
思わず自分の会社生活をふり返ってしまうような講演内容に、会場からは笑いが起きたり、時おり「う〜ん…」という声がもれたり。
また、サラリーマンだけでなく、「学生たちも問題だ」と曽根さん。日産自動車が早稲田大学で寄附講座を実施した際にも、外国人留学生と日本人学生とではこんな違いがあったそうです。
「外国人留学生は教室の前から座るが、日本人学生は後ろから座る」
「授業のあとも留学生は講師を質問攻め。日本の学生はさっさと帰る」
言葉の壁をふくめ、グローバル人材の育成には克服すべき課題がたくさんあることを指摘された曽根さん。最後に、「これからのグローバル社会をみすえて、母校・早稲田大学の校歌にある『久遠の理想』を広い視点で追い求めていくことが必要ではないか」と述べ、講演をしめくくりました。
ワセダ愛あふれる講演で、あっという間の1時間でした。
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