和光稲門会
会員コラム


 「午王山周辺の歴史を訪ねて」に参加して
松山由理子(76年教育卒)

 初めて和光稲門会に関心をもったのは、「稲門会たより」を送っていただいて、20116月、近所にあるホテルカデンツァ光が丘での定時総会に関心をもったのがきっかけです。この会に和光市長の松本武洋氏が出席されると知って、地域の政治や治安のことに少し関心があったので何かお話が聴けるかなと思ったことからです。残念ながら都合がつかずに参加できませんでしたが、その後もお便りに出てくる企画が興味深いものが多く、地元に関する企画で都合のつく場合に参加しようと思い、今回が2回目の参加でした。

 さて杉並区下高井戸から和光市に移り住んで20数年、娘の小・中学校でお世話になったことからすっかりこの街に愛着を感じるようになりました。地形も起伏に富んでいるばかりでなく隣接する板橋区や練馬区も面白く、何年かしたら都内に引っ越そうと思っていたのがまったく逆の成り行きに・・。

 初めて参加した「第1回和光の歴史を訪ねる会」では地域が生んだ日本を代表する童謡詩人清水かつらや熊野神社を知って、住んでいる土地のことや歴史を何も知らなかったことから改めて新鮮な驚きを覚えました。

 今回は古代遺跡や和光のお寺を観て歴史を訪ねる会でした。寒くて雨がかなり降っていたのでいくらか引き気味に自宅を出発しました。

 ところが、バスに乗って着いた午王山遺跡は高台にある素晴らしい場所でした。市の職員の方が傘を差しながら遺跡の説明をしてくださり、雨に煙るなか、古代の人々の生活に思いを馳せることができました。遺跡が地震や外敵に強い高台にあり、当時の人々が様々な困難から身を守って生活していた住居跡や遠く荒川方面を臨む光景に想像力をかき立てられました(公民館でのレクチャーも意義深く拝聴)。

 このように古代のロマンを感じながら、次はお寺巡りへ。途中遅咲きの桜もまだ見られるなか、曹洞宗臺鑑寺の山門をくぐると一面に散り敷かれた桜の花びら。雨に打たれる緑の樹々とともに息をのむ光景が拡がりました。本堂に入ると暖房と茶菓の用意にホッと一息つきながら、お寺の歴史を巡って丁寧な説明を受けました。

 由緒ある酒井家についての様々な知識を得た後に、寺内にある立派な酒井家の大きな墓所を見学しました。特徴ある何基もの五輪塔についての説明を受けながら、当時の権力関係や夫婦関係に想像力を掻き立てられました。

 というわけで雨がまた格別の風情をもたらした和光市と日本の歴史の感じられる会でした。とても面白かったです。企画・参加された方々に感謝申し上げます。

 
 ▲雨にぬれる午王山遺跡

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