和光稲門会
会員コラム


 幻影の「(仮)稲水会和光」誕生
石井 彰(58年政経卒)

 去る911日、和光市体育協会主催の平成23年度「和光市水泳記録会」が、総合児童センタープール棟で開催された。「誰でも参加できます」を標語に、男女別に自由形・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライの各種目が、個人・リレー・ファミリーの3部に分かれたプログラムだ。

 当日は、低気圧一過の初秋晴れ。可動式の天蓋が全開され、紺碧の空が競泳プールの水面に映える絶好のコンディション。52種目のレースに、市内の小学生から高校生、成年一般の総勢104人が参加した。2階の観覧席に家族や保護者が詰めかけ、スイマーが上げる水しぶきに、盛大な拍手と歓声が湧き上がっていた。

 ここで突然、「白昼夢」の舞台に変幻する…競泳全日本学生・OB選手権大会の水泳競技場。全国から馳せ参じたトップレベル級スイマーが、母校の栄誉を背に、種目別の覇権を競い合う。中でも圧巻は、年齢不問の対抗リレーレースだ。階段状の観客席に、各応援団が陣取り、校旗、応援旗を打ち振る。声援はガラス張りのドームにこだまする。一際目立つ2畳分もの臙脂色の大応援旗も見える。「(仮)稲水会和光」と白く染め抜いてある。最終種目の対抗リレーのスタート台に立つ第一走者を見守る…ここで白昼夢から目覚める。

 母校は、去年第16代総長を迎え、「NEXT125」との施政方針を策定した。57万人に及ぶ校友が幅広い分野で活躍する。埼玉県でも30に達する稲門会が誕生し、「学の独立」「進取の精神」を標榜して多彩な活動を実践している。政治の混迷や経済の停滞などの国難の打破が求められている。地域社会でも、会員相互の連帯強化が試される。「白昼夢」はこんな前提のもとでの夢物語だ。

 参加した現実の水泳記録会では、バタフライと背泳ぎの25メートル両種目に出場した。通常、最も速い泳者が踏み切る中央の4コースの檜舞台が与えられた。スターターの号砲一発。スポーツクラブの水泳帽を被った男盛りやセミプロの高校生に挟み込まれ、2種目ともあえなくビリを飾った。顔見知りの審判員が、記録証を手渡しながら「でもきれいな泳ぎでしたヨ。」と励ましてくれた。また、審判長は「全出場者の年齢順位では、数か月の差で第2位です。」と慰めを忘れなかった。

 水泳愛好家のみなさん、リレーチームを編成しませんか?政界では禁じ手の「派中派(組織の中に分派を組むこと)」に繋がりません。単なる遊び心だけでは不謹慎ですが、会員の親睦、組織の活性化、更には、会のプレゼンス(存在感)の広宣に結びつけばしめたものです。今はシーズンオフ。年が改まり、辰歳の夏に再考しましょう。鬼の笑いを誘わないように

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